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AUTストライキとアサインメントへの影響

この一週間でいろいろと状況が変わったので、日々付けていた日記をアップしてみます。結果よりもプロセス重視のかたは最初から、いや物事結果がものをいう、と思う方は18日の記事だけどうぞ笑(結果を出すことが全てではないが、結果はとても大事と思う方は(私はそのパターン)適当に流し読みしてください^^日本では「ありえない」ということも簡単に「ありえて」しまうイギリス・・・それが自分の生まれた国と海外との違いなのでしょう。そう思うと、やはり価値観やモラルはdomesticなもので、人類共通のモラル(平和を愛するとか)があるとinternational levelで語るのは難しいのかなとも思ってしまいます。realismに一票かもしれません。
話は変わって、いろいろと見えてくるイギリスの風潮に迎合することが良いこととは思いませんが、ここで勉強している以上はある程度適応していく必要があると思っています。大きな視野でみても、ロンドンを含め、イギリスで成功(経済的な意味もあわせて)しているグループはうまく資本主義、西洋、イギリスの習慣に溶け込んでいるマイノリティー達です。逆に、コミュニティーの色が濃かったり思想が相容れないグループはなかなかうまくいかないのです。西洋の思想に傾倒しすぎたり、自分のバックグラウンドを完全に放棄したりするのはまったくおかしな話ですが、見た目が白人に近くて、思想的にも資本主義を受け入れる外国人の方が成功しやすいという現実はここにあります。しかし「うまくやっていくため」だけに大切なものを忘れてしまわないように、イギリス側も他の国からきたひと達もお互いの習慣を理解することが大切なのでしょう。イギリス側はマイノリティーを押さえつけることがないように、そして移民側はあまりに自分達の習慣を貫こうと頑固になりすぎずに。その点、ロンドンはさまざまなバックグラウンドが集まって、比較的うまくいっている都市です。日本で考えるとまだまだmulticulturalな都市は程遠いですが、将来的に人々の行き来が多くなると、いい面もあればこのような問題にもぶつかるのではないかと思います。―成功とはなにか、うまくやっていくとはどういうことか、グローバル化は単なる西洋主義か・・・― 完全にストライキの話がふっとびました、以下がストライキの記録。


5月12日
3月頃から始まった教員のユニオン(AUT)のストライキ(全国規模)が未だに続いています。ストライキ=業務を通常のように行わないということで先学期の「アサインメントに成績をつけない」、今学期の「アサインメントのタイトルを出さない」というような事態になっています。ストライキが終ればアサインメントに成績はつきます。しかしタイトルが出ないのは大問題。そこでデパートメントのヘッドが「アサインメントのタイトルを全て書いてメールで送る」という行動に出ました。生徒達はなんだかいつもと質が違う問題、と思いながらも本を探したり準備を開始していましたが、今日再び今度はユニオンのヘッドからメールがあり、「問題を教授じゃない立場の人が勝手に制作したのは良くない行為」として「問題を撤回」する可能性あり、とのこと。UCASで最後の決定をし(第一希望&第二希望)、それから14日以上たち、もう後には引けない状態です。ストライキでアサインメントがなくなったり、ファイナルとその他の評価の割合が変わってきたりすると、%をとるのがより難しくなってしまいます。合格圏内に入れなかったらクリアリングシステムに進むことになりますが、成績がもらえなかったら、9月に行き場がなくなるという最悪な事態に。これだけは避けたい。こんなことを続けていて、先生達自身も大変だと思うのですが。とりあえず先が予測できないので迷惑です。
5月14日
アサインメントが進められないので、どっちにしろ読まなければいけない本や、復習からはじめています。それにしても、ヨーロッパの週末はどんなことがあろうと全てが休止してしまうのでまったく状況は変化せず・・・。あれからメールや連絡も一切来ていません。こんなときもオフィースアワーを厳守の国です。この前、雑貨屋さんにあるポストカードを見ていたら、オフィースアワーに厳格なイギリスを皮肉って「...3:00 tea time, 4:00:prepare for going home, 4:30 close the office, 5:00 closing hour」と書かれたものがありましたw明日(月曜)、学校に行って、どんな展開になっているのかを聞いてきます。
5月15日(月)
今日少し(ほんの少し)話が明快に。
政治のアサインメントタイトルは教授自身が書いたものなので締め切りも変わりなく課題として提出しなければいけないそう。(LSEの教授である政治の教授A氏はAUTのメンバーではないため、アサインメントタイトルも出せるし、評価もつけられる。)しかし、歴史のほうは教授がAUTのメンバーであるため、タイトルを書いたのは彼ではなく、デパートメントのヘッドで、そのタイトルにしたがって提出したとしても彼は評価を付けない、とのことです。このように教授によって、通常通り課題をこなすべき科目と、どうしたらよいか誰もわからない科目にわかれてしまいました。教授が書いていないタイトルで仮にアサインメントを提出したとしてもそのタイトルがあまりにもレクチャーの内容を把握しないで作られたものであるため内容がirrelevantになってしまい低い評価しかもらえません。しかし、、、もし無視したところでぎりぎりになってirrelevantなアサインメントも評価に加えるということになったら提出せずに0点をもらうよりは提出だけでもしたほうがよいことになるのかもしれません。その人の立場によって全く言うことが違うので、誰を信じたら良いのかも分からない状況。マネージメント側が職員の給料値上げをすれば全て解決するシンプルな問題なのに、長引けば長引くほど事態が混乱していきます。
とりあえず、最後の最後に信じられるのは自分自身だけなのでしょう。
5月16日(火)
今日は、私達のコースの代表でもあり先生でもあるW氏に話に行きました。
彼曰く、とりあえずできるアサインメントだけやり始めておくことが最善、そして、タイトルが実際にレクチャーの内容を知らない講師によって書かれた歴史の方に関しては、数日の間にもう一度話し合って少し書き換えるなり、文字数を減らすなりの考慮をする「かも」しれないということです。しかし、最終的に何か提出しておかないと、コースを全うしたとみなされなくなってしまったり、0点がついてしまったりするリスクを伴うので、ボイコットはしないほうがよさそうな状況。また、リバイズに全員が同じ時間をかけられないことが不公平になるので、締め切り日が伸びることもなさそうです。ただし、なにかしら成績はもらえるらしいので大学出願システムから見捨てられるということはなさそう。
5月17日(水)
進展なし。噂によると、developmentでは書き直されたアサインメントタイトルは、当初のものよりも「悪化」したとか・・・。ただし、先生達も申し訳ないと思ってくれているのか、授業を短縮したり、書かなければいけないタイムライティング(通常アサインメントを提出した後に、盗作ではないかを確かめるために、クラス内でおなじようなタイトルで一時間ライティングをする)もオプションということにしてくれたり、木曜9時からの授業が9:30からになったり・・・。この頃夕方になると雨が降ります。まあ、雨にも負けずとにかく政治だけでも今週中に終らせなければ。
5月18日(木)
歴史のアサインメントタイトル変更!
1.You have explored a number of different approaches to the study of history over the past year. With specific reference to imperialism, assess the validity of one of these approaches……
・・・。1があるから2以降もあるのかと思いきやチョイスが一つ笑。(歴史のカリキュラムは今年度大幅に変更されたために向こうも参考にできる過去問がないのです。)変更前のタイトルよりも断然レクチャーの内容に即しているのでこれで妥協するしかないのでしょう。この質問に回答しようとすると非常に短い内容で終ってしまいそうですが、まあimperialismに関する文献は山ほどあるし、内容を膨らませようとすればどこまででも発展できることなので問題はないと思います。変更後にチョイスが少なくなったことなど、見方によっては悪化しているといえるかもしれませんが、以前のタイトルがレクチャーの内容に即していないことをマネージメント側に伝えに行ったり、変更を求めたりしたことはその時点で考えられるベストな行動だったので、この状況も素直に受け入れられます。その時に考えられる選択肢の中でベストを尽くしてゆく大切さが身にしみます。

これでアサインメントに関する変更は一通り幕を閉じたような気はします。
山場はこれから幕開けとなります。
by congeniality | 2006-05-19 03:51 | Life in UK(academic)
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